halehina's blog

ハワイの伝統文化であるロミロミを中心に、ハワイを深く掘り下げていきます

HULAのビッグイベント「Ka Aha Hula O Hālauaola 2018」

f:id:halehina:20180626150321j:plain

 

私がハワイ島の滞在期間中、なんとフラのビッグイベントが行われていました。4年に一回のこのカンファレンスは2001年にハワイ島で始まり、そこから各島々をまわって今回また、ハワイ島に戻ってきたそうです。そして今回が最終回になるというこのワールド・フラ・カンファレンス…一体それはどういったものだったのでしょうか。

 

世界各国からこのカンファレンスの為に集まったフラダンサー達はおよそ1000人程。そこにクムフラと呼ばれる先生達も合わせて相当な数の人々が、今週ハワイ島に一堂に集まりました。

 

オープニングのセレモニーは参加者全員によるチャンティング、そしてカヒコと呼ばれる古式フラです。このカヒコというフラは神様の為に捧げられる踊りでもありますが、その中でも今ハワイ島で活発に活動している「女神ペレ」に捧げられるものが数多くあります。

 

地震の後に起こった火山噴火、そこからひとつの湾と集落がペレの溶岩によって飲み込まれた今、ハワイ島に住む人々はペレに対して深い祈りを捧げています。何故なら多くのハワイアンの人々は、神々から大地を借りてそこに住んでいるという意識で日々生活しているからです。そのような状況にあってこのタイミングで開催されることとなったこのカンファレンス…どこか神様からのお導きのように思えるくらい、何か重要な役割を果たしているような気がしたのは私だけではないと思います。

 

メインとなった会場は、現代のフラの聖地のような場所「カナカオレスタジアム」。毎年ここで行われるビッグイベント「メリーモナーク・フェスティバル」とは少し内容が違い、フラを習うことがメインとなっているのがこのカンファレンス。フラというものをより深く知る為に行われる数々のワークショップは、踊りだけではなくその周辺にあるもの、例えばレイメイキングやフラの道具や楽器作り、歴史の勉強やフラに関係のある場所へ実際に出向く遠足まで、様々な角度からフラを知ることができるものとなっていました。

 

その中でも夏至の日に行われたセレモニーは、とても素晴らしい体験として記憶に残っています。カンファレンスの開催期間中に毎朝スタジアムで「ハキキノ」が行われ、その中で基礎のステップ練習のあと、カヒコを習う時間がありました。その踊りは実は、夏至のセレモニーで皆んなで踊る為に教えてもらっているということを私は夏至の前日に知ったのですが、この時に行うチャンティングもペレがお父さんである太陽を探して東に向かって旅をしていくといった内容で、入りの踊りも「東から新しい光が昇ってくる…」という内容の歌詞から始まるとても夏至にふさわしいものでした。

 

夏至の朝、夜明け前の真っ暗な時間にMoku Ola(生命の島)と呼ばれる小さな島に集合した私たちは、太陽が登り始めると同時にチャンティングのオリを歌い、そして朝日に向かってカヒコを奉納しました。大地を踏みしめ、全身のエネルギーをコアから放つようにして踊るカヒコ。一堂にペレを讃え、その存在を表現する…カヒコという踊りが神様に想いを伝える為のツールであるということが、その時よくよく分かったような気がします。

 

そんな大切なカヒコがこの島にはたくさん残されています。夏至の夜には、カナカオレスタジアムで2時間半ノンストップで様々なカヒコが繰り広げられ、圧巻と言うしかない世界にただただ呆然とさせられてしまいました。

 

神話の世界と現実の世界がシンクロして、日々産まれ続けていくハワイ島という大地。会場の外に出るとペレの真っ赤な揺らぎが遠くの夜空を煌々と照らしていました。そう、ペレは確かにカヒコを見ていたのです。

 

これがカヒコという世界だったのかと言葉を失うくらいに、その存在の深い意味を見せつけられた…そんな印象深い数日間でした。

 

 

クービック予約システムから予約する

※上記ボタンより「Hale Lani Hina」ロミロミ予約サイトに入れます。受けたいコースが決まりましたら選択して頂き、ご予約頂けると後ほどこちらから折り返しのメールが届くようになっております。